根の治療の方法
根の中には管がありそこを清掃しながら薬を効かせたりしていきます。
歯の中を清掃するため使う器具は小さいものが多いです。一部ですが使用しているものをご紹介します。患者さん毎に滅菌された器具を使用しています。
①根の管を器械的に清掃する「リーマー」や「ファイル」と呼ばれる針のような器具
②歯の長さを測定する「メーター」
③清掃後に詰め物をするときに使う「ガッタパーチャポイント」
様々な器具や材料を使いながら治療
をすすめていきます。
④最近では電動式で回転する器具やより強い材質として「チタン」が使用されるなど日々進歩しています。
【治療手順】
根の中の管に「リーマー」や「ファイル」を入れて、ばい菌が入ってしまった神経や管の壁についたばい菌を掻き出して清掃していきます。根の長さを専用の「メーター」を用いて測定しながら管をきれいにしていきます。さらに薬などを入れることでばい菌がいない状態にしていきます。
きれいになったら、根の管を「ガッタパーチャ」を利用して詰めていきます。
直接見えない部分のばい菌をなくす処置のため、決まった回数で終わる治療ではなく、長期間かかる場合も多くあります。
ばい菌の性質などによっては数カ月にわたって治療を行うこともあります。
治療は途中で中断することなく、継続することが成功のポイントです。
『神経とる?治療』
みなさん、歯医者さんに行って、
「神経とりますね!」と言われたことはありますか?
今日は、歯の治療の中でも、根の治療をテーマにしてまとめてみます。
・根の治療とは?
リーマーやファイルと呼ばれる器具で細菌に感染してしまった歯質や神経を徹底的に除去し、歯の根の病気を治療、予防する治療。
・根管治療いつするの?
- 虫歯が神経まで進行した場合
↓
歯が何もしなくてもズキズキ痛む。
冷たい物、熱い物が凍みる
- 根の病気になってしまった場合
↓
歯茎を押すと違和感や痛みがある。
神経をとったのに歯が痛む。
歯茎が腫れる、膿が出る。
疲れた時に歯に、違和感、痛みを感じる。
- 健全な歯の場合でも、治療上必要がある場合。
根の治療になった場合、治療回数が多くかかることがあります。まずは、虫歯が大きくなる前に治療することが一番大切です。また、根の治療になった場合には、被せ物が入るまでしっかりと通いましょう。
詳しく知りたい方はこちらも御覧ください。
http://www.jea.gr.jp/ippan/
次回は、根の治療の方法についてまとめていきます。
歯医者さんの麻酔
「ますい」=「痛い」!?そんな印象でしょうか??
決してイメージのよいものではありません。
「麻酔」はどんなものか?
辞書によると・・・
「一時的に神経機能を低下させて、痛みの感覚をはじめ知覚や意識を失わせること。外科手術の場合、また一般に痛みを除く目的で行われる」
などと書かれています。
簡単に言えば「一時的に痛みを取り除くもの」です。
歯科医院で最も一般的に行われている麻酔は「局所麻酔」と呼ばれる方法です。文字通り部分的に麻酔をするものです。
局所麻酔には様々な種類があり、単独または組み合わせて麻酔を行います。
☆局所麻酔の種類☆
①表面麻酔
薬を塗った表面(表層)だけに効果がある方法で深いところには効かない。
②浸潤麻酔
一般的に歯科医院で行う「注射」はこれにあたります。
薬を浸透させて麻酔の効果を得るもの。
歯の中には神経があります。そこに薬を聞かせるには歯茎、歯を支える骨を薬が通って歯に麻酔が効くようになります。「浸潤」させることで効かせる方法です。
③伝達麻酔
治療あるいは手術部位に分布している神経の根元から麻酔を効かせる方法で、広い範囲に麻酔を効かせることが可能です。親知らずを抜くときなどに用いられることがあります。
☆可能な限り痛くない麻酔をするために☆
①細い針を使う
針が細いほうが痛みを感じにくくなります
②表面麻酔を併用する
針を刺すときの痛みを軽減できます
③電動注射器を使用する
一定の力でゆっくりと麻酔薬を注入することで痛みを軽減できます
④麻酔薬の温度を体温と同じにします
体温と同じぐらいの温度の薬を入れることで痛みを軽減します
⑤歯科医師の技術
可能な限り痛くないよう工夫しながら注射をします
☆麻酔が効きにくいことがあります!☆
腫れや痛みが強い時は麻酔が効きにくいのです。
なぜ?
腫れや痛みの強い時は体内の環境が酸性になっています。 そして麻酔の薬は酸性の性質をもっています。
酸性のところに酸性のものを入れても効果が出にくいため効きにくいのです!
そんな時でも様々な方法を用いて麻酔を効かせる技術を歯科医師は持っていますが、どうしても痛みが伴うことがあります。特に症状が強い場合はそのような傾向があります。
そうならないためにも早めの治療や定期的な健診を欠かさないようにしましょう。
『総入れ歯(そういれば)』
どんな入れ歯か?
• 全部(総)の文字通り・・・すべて歯がない口の中を補うもの。
• 1本も歯が残っていないところに入れ歯
• 咬む力を歯茎だけで受ける
種類
①保険義歯
金属を使用しないプラスチックの義歯
《メリット》
• ほとんどの症例で使用することができる。
• 保険適応なので安価。
《デメリット》
• 咀嚼能率(ものを噛む能力)が低い。(天然の歯の約10~20%)
• 違和感が強い。
• アゴの骨がだんだんと痩せてくることで、徐々に合わなくなってくる。
(定期的な調整が必要)
• 落ちたり外れたりしやすい。
②自費義歯
金属を使用した義歯
• 保険と自費の違い(自費の利点)
1、強度
金属でしっかりと補強されるので丈夫。
2、厚さ
金属を使用することで薄くできる。
3、熱を感じる
金属をとおして熱を感じたり、入れ歯を小さくすることで粘膜で感じる。
部分入れ歯について
歯を失った時には様々な方法で補うことができます。
そのひとつとして「部分入れ歯」があります。「部分床義歯」や「局部床義歯」などともいわれます。
文字どおり、部分的に歯がない部分を補うもので
・1本でも歯が残っているところに入れ歯
・1本でも歯がなくなっているところに入れ歯
どちらも「部分入れ歯」と呼ばれます。よって様々なパターン、形態がある入れ歯です。
部分入れ歯の構造
様々な材質のものを組み合わせて製作してます。
①歯の部分 :人工歯(じんこうし)
主にプラスチック製の歯の形態をしたもの。硬さや色など様々なものが存在します。
②歯茎の部分 :床・義歯床(しょう)
入れ歯のピンク色の部分、歯茎の色に合わせている。 材質は主にレジン(プラスチック)
③針金・バネ :クラスプ・鉤(こう)
部分入れ歯を口の中に止めるために歯にひっかける金具。鋳造して製作する「キャストクラスプ」と針金を曲げて作る「ワイヤークラスプ」の2種類があります。
④バー・プレート :連結子(れんけつし)
床と床をつなぐ役割、金属やレジンで作られる。
種類は無数
歯のなくなっている本数・歯の残っている本数
残っている歯の場所
歯がなくなった部分の顎の骨の状態
残っている歯の形
かみ合わせの歯の状態や種類
保険なのか自費なのか
クラスプを使うのか使わないのか
・・・・・いろんな条件下で組み合わせを考えて製作する必要があります。
部分入れ歯は多種多様です。患者さんのお口の状態に合った設計や選択が必要になります。もちろん費用をかけてより安定した快適な入れ歯を選択することで、噛めるようになります。
悩みは歯科医院で相談してみましょう。いろんな提案ができると思います。
もちろん入れ歯だけが選択肢でない場合もあります。
快適な食生活と口の中の環境づくりに歯科医師とともに取り組んでみませんか?
ブリッジとは?
歯を失った時の治療方法に「ブリッジ」という治療方法があります。
今回は、ブリッジについてお伝えします。
<ブリッジってどんなもの?>
両隣の歯を支えにしてかぶせ物をつけ、失った歯を補う治療法です。
橋渡しするように人工の歯をいれて、歯がないところを回復します。
<ブリッジの利点>
• 入れ歯に比べ、違和感が少ない。
• ものを噛み砕く能力がそこそこ高い。(天然歯の約60%)
• 保険適用の場合のものもある。
• 自費診療であれば汚れが溜まりにくく、見た目が綺麗なものも選択できる。
<ブリッジの欠点>
• 健康な歯を削ってしまうので、歯の寿命が短くなる。
• 土台となる歯が弱い場合は、ブリッジが出来ないことがある。
• 土台となっている歯に負担がかかる。
• 前歯保険のブリッジの場合、表面がプラスチックのため変色してしまう。
歯を失った時に歯を補う方法の一つとして、ブリッジについてお伝えしました。ブリッジにもいろいろな種類もありますし、ブリッジ以外の選択肢もあります。いいじま歯科クリニックでは、患者さん一人一人にあった治療法を提案し、ご相談して患者さんと一緒に治療方針を決めていきます。なにか気になった方は、近くのスタッフに声をかけてみてください。