歯茎が腫れる・歯茎から血が出る・歯がぐらぐらする・・・ 薬を利用した歯周病治療をご存じですか?
「歯周病」という言葉は様々なところで耳にすると思います。「歯槽膿漏」などともいわれたりします。
歯茎が腫れる、歯がぐらぐらする、歯茎から血が出るなどがよく聞かれる症状です。
歯を磨く、歯の汚れを取る、歯茎の手術などで改善していくことが一般的な治療方法となります。
一般的な治療方法のほかに「薬」を併用した歯周病治療があります。
それが「歯周内科治療」です。
歯周内科治療はどのような人に向いているのでしょうか?
適応とされるのは、歯周病の進行が「中等度以上」の人です。
1.歯周病菌が多い
2.骨が減ってきている
3.プラークがついている
4.45歳以上
具体的な条件としては上記の4つが挙げられます。
これらはしっかりとした検査を行い、適応になるかを歯科医師が判断して治療に入っていくことになります。
よって、すべての歯周病に適応できるものではありません。
「薬」を飲めば歯周病が治る?そう思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、あくまでも「薬」の効果を併用することで治療する方法です。
ですので、歯を磨くことや歯の汚れを取ることは必須です。薬だけ飲んでおしまいということではありません。
歯周病菌と呼ばれる菌の中でも特定の3つが歯周病をより悪化させるものとして知られています。
①タンネレラ・フォーサイシア
②トレポネーマ・デンティコーラ
③ポルフィロモナス・ジンジバリス
この3つがレッドコンプレックスと呼ばれ歯周病の悪玉3兄弟として知られています。
これらを除菌できれば歯周病を短期間に改善できる可能性があります。
歯周内科治療ではこれらの菌を含めて口の中にどの程度の菌がいるかを把握するために、顕微鏡検査で菌の量や菌の活動性などをしっかりと把握します。またPCR検査によって菌の詳細を把握します。
そこで必要な「薬」を使用して除菌治療を行うのが「歯周内科治療」です。
基本的には1度の除菌を行うことで治療を行いますので、継続的に薬を使用して治療するものではありません。
悪くなったからまた薬を飲めばよいというものでもありません。
薬を使用するにあたっては、禁煙が必須です。喫煙が薬の効果を弱めることが知られています。また喫煙は歯周病を悪化させることも知られており、歯周病の治療を行うには禁煙をすることが何よりも大切であると言えます。
薬を使いながら歯磨きを行うことも行います。定期的にしっかりと歯磨きを行うことが必要です。やったり、やらなかったり、回数が少ないと効果が出ない状況となります。
薬で菌を減らすことは口の中全体の菌を減らすことができるため、短期間に集中的に治療することで効果的に歯周病治療が行えます。
集中的に治療するため、決められた間隔で時間を作って通院することが必要な治療でもあります。
病気をしっかりと確実に短期間で治していくためには必要なことですね。
歯周病治療は短期間に集中的に治療するほうがより効果的です。そこに薬の効果を併用することで治療効果がより確実のものになるのが「歯周内科治療」です。
口の中にはさまざまな菌やカビが存在します。すべての菌をなくなることはありません。ですので、歯周内科治療を行ったとしても、治療後のメインテナンスは重要です。また再発をさせないためには日々の自己管理が必要です。これは歯周内科治療だけでなく、一般的な歯周病治療でも同様です。
ただし、「薬」はすべての人に均一に効果が出るとは限りません。薬の効きが良い人もいれば、残念ながら効きの良くない人もいます。市販の薬でも同様です。様々な環境に左右されるものでもあります。
しっかりと精密な検査を受け、説明を受け、理解と納得をして治療を受けられることをお勧めします。
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