最も身近な「食事中の痛み」とは?「咬合性外傷」についてご紹介!

最も身近な「食事中の痛み」とは?「咬合性外傷」についてご紹介!

皆さんこんにちは!

いいじま歯科クリニック勤務医の劉です。

今日は皆さんにとって身近なことをご紹介させてください。

まずは一つ例え話から始めたいと思います。

 

ある休日、友人と食事に出かけました。

色々おしゃべりして、そして料理もおいしくて、「最高の一日だ」と思ったその瞬間…

 

「痛っ!」と、ごく普通に食べているのに、激痛が走りました。

「あれ?この間定期健診の時に虫歯がないから大丈夫ですとか言われたような気がするけど、どういうこと?」「なんか虫歯以外に悪いものでもできたのか?」など。

 

このような経験はございませんか?

 

これはもしかしたら、「咬合性外傷」になっているかもしれません!

 

 

 

では、「咬合性外傷」というのはどのような病気でしょうか?

仰々しく聞こえますが、そんなに難しいものではありません。文字通りに「咬合(咬み合わせ)によってできた外傷(怪我)」と解釈していただければと思います。

 

 

 

 

歯の表面を覆うエナメル質は、非常に硬い物質ですが、毎日食べ物を食べていると、経年的に少しずつすり減っていきます。

元々、痛みとは無縁の理想的なかみ合わせが、歯のすり減りによってバランスを崩され、特定の歯の負担が大きくなってしまう。

その結果、想定以上に力の負担を受けた歯の歯周組織は損傷し、痛みが生じるといったメカニズムです。

 

 

 

なんか難しい話だなと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。とっても単純な話です。

 

体の他の部分で考えてみると意外にも身近かもしれません。「強すぎる力」のせいで、「体が壊れた」と考えていただくと、腱鞘炎や突き指と似ていると思いませんか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あるいは、口の中に「ぎっくり腰」みたいなことが起きてしまった、と考えていただければ、より分かりやすいと思います。実際にも確かに似たような状況です。

 

さて、以上の文章の中で、原因を大まかにご説明しました。

 

もう一度整理すると、咬合性外傷の原因は

  • 歯の擦り減りにより、歯の接触面積が減少し、歯の一部分だけに強い力が働く
  • 強すぎる負荷(咬み合わせ力)

 

そして、原因から考えれば、咬合性外傷にならないようにするために気を付けることはたった一つ!負担をかけすぎないようにすることです!

 

①に関しては、強く当たっているところを、ほんの少しだけ調整することによって、あたりを弱くして、傷のついている部位を休ませます。前述の腱鞘炎や突き指、ぎっくり腰になった後に、ちゃんと休むこととは同じだと考えていただければ、より分かりやすいと思います。

 

 

②強すぎる負荷については、世間でもよく耳にする「歯ぎしり」「食いしばり」のことを主に指しています。例えば日中に気づかないうちにやってしまう場合は、自分自身でなんとかコントロールできればすぐに解消しますが、「寝ている間」など無意識の場合はコントロ-ルできないので、必要に応じてマウスピースなどの装置を、夜中に使って寝るのもおすすめです。

 

ただし、装置を入れたから無くなる、ということではありません。無意識の間に歯が擦り減ってしまうよりも、「何か」が代わりになって擦り減ってくれれば、少なくとも歯や歯周組織へのダメージも軽減できる、という考え方になります。もちろん、このような作り物は入れ歯と同様、同じものを永遠に使用することは難しく、時々作り直しも必要になります。

 

 

 

日常生活において、急な歯の痛みを感じると、誰でも不安になるものです。メインテナンスにしっかり通ってらっしゃる方であれば、なおさらだと思います。

ただ、今回ご説明させていただいた通り、歯の痛みの原因が必ずしもむし歯とは限りません。かみ合わせが原因で痛みが出ているのであれば、歯磨きをいくら丁寧にやっても、その痛みを防ぐことはできません。

いずれにしても、無理して我慢せず、まずは専門家に相談してみるのが良いと思います。

 

今回の記事を最後までお読みいただきありがとうございました。

いかがだったでしょうか?

少しでも、皆さまのお役に立てると幸いです。

 

また次回の歯の基礎知識でお会いしましょう!

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