Buteyko呼吸プログラムセミナー最終日。
こんにちは。いいじま歯科クリニック勤務医の腰越です。
本日は2月8日に行われましたButeyko呼吸プログラムセミナー最終日の第4セッションについてご紹介させていただきます。
第4セッションは、一酸化窒素(NO)と呼吸の関係と、運動時の呼吸についてをGlenn先生よりお話していただきました。
一酸化窒素(以下NO)とは、体内の主に副鼻腔で生成する炭酸ガスのことで非常に強い抗ウイルス、抗真菌作用を持っています。また重要な作用として、気管支と血管拡張作用があり、喘息や副鼻腔炎など呼吸器感染疾患の改善、予防に役立ちます。
NOを増やすことでSARSウイルスやコロナウイルスの治療にも用いられたことがあるそうです。
前述したとおりNOは副鼻腔にて生成されるため、NOを増加させるためには鼻呼吸を行い副鼻腔に生成の刺激を与えることが最も効果的と言われています。また、加齢に伴いNOはだんだんと作られにくくなるので、鼻呼吸の維持をしっかりとできるようになっておく必要があります。
また、スポーツ(どのスポーツでもなんでも)をするときも鼻呼吸が密接に関与しています。運動時や運動直後は息苦しくなって、口でハアハア息を吸ってしまう方は多いのではないでしょうか。
口から息を連続して吸い続ける状態は、過呼吸と同じです。血中に溶け合う酸素を作り出す二酸化炭素が減り、活性酸素(ヘモグロビンと結合したままで血中に溶け合うことができない状態の酸素)が肺にたまりつづけます。たまり続けて肺の限界を超えると心臓や呼吸系の疾患を引き起こす要因となるのです。過呼吸の状態が続く人は運動も持続しませんし、体内に十分な酸素がいきわたらないため、体力やパフォーマンスにも良い影響は出ません。
スポーツの大会で良い記録を出し続けているアスリート選手は鼻呼吸が身についている方が多いそうです。
食事、睡眠、運動と生物の生活のすべてに呼吸がかかわっていることに驚きです。呼吸エクササイズを毎日続けて自分の健康状態がどう変化するか、楽しみにしながら継続していこうと思います。
四日間にもわたるセミナーに参加させていただき、ありがとうございました。