JIADSペリオ6ヵ月研修(5回目)に参加してきました。
こんにちは。いいじま歯科クリニック勤務医の大藤です。
3月18, 19日の2日間、JIADSペリオ6ヵ月コースの第5回目に参加してきました!
今回学んできた内容は「歯周組織再生療法」と「GBR(骨再生誘導法)」についてです。
歯周組織再生療法の歴史的変遷については、1970年代の骨移植術から始まり、1980年代にGTR法、1990年代にはEMD(エムドゲイン)、2010年代にはリグロス(FGF-2)が治療法として開発されました。
歯周組織再生療法において大事なのは、垂直性骨欠損内にしっかりと血餅を維持させること。
そのためには①歯周組織再生療法の適応症例かどうかを見極めること(血餅を留めておける骨欠損の状態か)、②術後の固定 が大切です。固定をしっかりしないと骨欠損内の血餅維持が不安定になるため治癒が悪くなります。スーパーボンドだけでは力不足のため、ワイヤーを使った固定、A-スプリントを使って固定、最終的にCrにする場合はプロビジョナルレストレーションによる固定も有効です。
これまでの切除療法とは異なり、歯間乳頭歯肉をしっかり保存した切開、緊密な縫合が必要です。今回はModified Papilla Preservation Flap(MPPF)とSimplified Papilla Preservation Flap(SPPF)の二つの切開線を学びました。
また、血餅を骨欠損内に維持する足場として機能する骨移植材を使うことも大切で、ゴールドスタンダードなのは自家骨ですが採取量に制限があるため他家骨(FDBA)や異種骨(Bio-ssなど)、人工骨(β-TCP、ハイドロキシアパタイト)などの選択肢もあることを学びました。
実習では、EMDと異種骨Bio-ss(Geistlich社)、Bio-Gide(Geistlich社)を用いたGTR法とEMDとBio-ss、チタンメッシュを用いたGBR法を模型で行いました。
上述したMPPFやSPPFを用いた切開や剥離、メンブレンやチタンメッシュの骨欠損部への設置、骨移植材の使い方、縫合を含めて一つ一つの手技を学ぶことができました。チタンメッシュをネジで固定する所も行いましたが、こうやってやるのかととても勉強になりました。
JIADSペリオコースも残りあと1回となりました。来月で最終回となりますが、最後までしっかりと学んできたいと思います。
今回もセミナーに参加させて頂き有難うございました。