エンドセミナー 終盤に!
こんにちは いいじま歯科クリニック副院長の高瀬です。
昨年7月にはじまったセミナーも9回目を迎えました。
今回は太い根管に対する治療についてです。
根管が太いと治療がしやすいと思いがちですが、太い根管には太いなりの欠点があります。
太いがゆえに根管壁の面積は広く、感染物質を残してしまうことがあります。
また。太い器具は弾性がなくなるので根管の弯曲には対応できないことがあります。
何度も治療を行い太くなってしまった根管は根尖が破壊されているケースもあります。
このようにあまり良いことはないというのが正しいところです。
では太い根管に対してどのようにアプローチしていくことが良いのか?根管内の感染物質を取り除くことを時間をかけてでも丁寧に行うことが大切であるということです。
様々な方法がありますが、ひとつ原始的!?な方法になりますが便利な器具を紹介します。
株式会社ヨシダから発売されている
「Micro Scraper」 No.1とNo.2を用いて直線化されている部分を書き出しながらきれいにしていくことができます。
拡大鏡やマイクロなどを活用して処置を行うことになりますが、2本あれば歯の角度、方向でおおむね根管内をさわることが可能です。
根尖に炎症があり、歯根の形状が変化しているケースへの対応についても教えていただくことができました。
基本的には保険診療では予後は臨みにくい内容にはなりますが、MTAの性質を活かした診療を行うことで予後を改善できることが分かりました。また実習においても手技を学ぶことができました。
言葉では簡単に済ませる内容ですが、技術的には日々の研鑽が大切であることは当然ですが、なぜこのような状態になったのか?どのようにすれば器具や薬剤が到達するのか?使用する薬剤などに正しいエビデンスがあるのか?どのような理論で治癒に導けるのか?などたくさんのことを武器に治療にあたる大切さも学ぶことができました。
あと残すところ1回、これからも高いレベルで治療を行い、学びを多くの人に返していきたいと思います。