『Epigeneticisセミナー』に参加させていただきました。

こんにちは。いいじま歯科クリニック　勤務医の腰越です。

先日、『Epigeneticisセミナー』に参加させていただきました。本セミナーは一年かけて行われる長期セミナーになっていて、当院の院長先生である飯島先生が参加されていました。今回、最終日の講演と修了式が行われ、スタッフも参加OKとのことだったため、出席させていただきました。

修了式にはなんとケーキまでご用意していただきました。おいしかったです。

講師は静岡市のアヒルの子歯科・ こども矯正⻭科クリニックの塩⽥ 雅朗先生です。

塩田先生は Dr. Chris Farrellが考案した筋機能訓練を取り⼊れた⻭列矯正治療法Myofunctional Research Co.（MRC）の日本の第一人者の先生です。

そんな塩田先生のセミナーということもあって、参加者も多く、広い会場でも席が埋まってしまっているほどでした。

 

Epigeneticis(エピジェネティクス)とは、遺伝子発現の制御に関与するメカニズムを研究することで、環境や生活習慣、ストレス、栄養、薬剤などが遺伝子・細胞に与える影響を解明しようとする学問のことを言います。

細胞は生まれてからすでに運命づけられた細胞の個性自体は変わらないとされていますが、外界からのさまざまな刺激を受けて生存のために柔軟に応答していきます。

例えば、寒い気候の土地に生息する生物(人間も含め)が、寒さに強い体質になるように細胞が柔軟に変化し、気候・環境に順応するようになるといった過程も外界からの刺激を受けた細胞が応答した結果にあたります。

体質だけでなく、顔の作り、顎の形も同じです。食べ物や生活環境に順応してわたしたち人間の作りも時代とともに変化していっています。原始時代のヒトと、現代のヒトの顔貌写真をみると違いがはっきり出ていてわかりやすいと思います。

 

塩田先生が第一人者であり、当院でもおこなっているMRC矯正治療は、お子さんの成長発育を助ける治療です。

昨今、むし歯のお子さんは減る一方で、歯並びが悪いお子さんが増えていますが、その原因のなかには顎の発育不足があります。MRC矯正治療には、顎の発育不足を助けるアクティビティがありますが、マニュアル通り全員のお子さんに同じ流れでアクティビティを行っても成功はしません。

お子さん一人ひとりをよくみて、アクティビティやマイオブレイスを駆使して適切な外界からの刺激をこちらが選択し、お子さんの細胞へ的確に働きかけてあげる、成長のスイッチを押してあげることが大切だとお話していただきました。

 

塩田先生の、MRC矯正治療を通してお子さんひとりひとりの生涯の健康、成長を助けることを第一に真摯に向き合っていらっしゃる姿に、お会いするたびにもっともっと頑張らないといけないなと気持ちが引き締まります。

 

一日限りでしたが、参加できてよかったです。

修了式での塩田先生(左)と院長の飯島先生(右)。

参加させていただきありがとうございました！