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ヤマダエンドセミナー第3回を受講しました!

皆さんこんにちは

いいじま歯科クリニック勤務医の渡部です。

 

本日は、ヤマダエンドセミナーアドバンスコースの第3回に参加してまいりました。

京都は天気も良く、半袖の方もちらほら見受けられるほど温かい1日でした。新潟からコートを持っていくか少し悩みましたが、もっていかなくて正解でした。

 

さて、今回のエンドセミナーでは、主に上顎大臼歯の根管治療とNiTiロータリーファイルの扱いについて学んできました。

ヤマダエンドセミナーでは、毎回、実際の歯を3Dプリンターで複製した通称リアル模型を用いて、根管拡大・形成の実習を行います。以前参加させていただいたヤマダエンドセミナーベーシックコースでも、同様のスタイルで実習を行っていましたが、アドバンスコースで用いる模型は、歯種こそ同じものの、根管形態はより複雑なものが用意されており、より難しい根管にチャレンジすることができます。

 

今回はその模型の中でも第一大臼歯のリアル模型を用いて、研修を受けました。第一大臼歯を治療するうえで無視できないのが、MB2の存在です。

一般的に、上顎大臼歯の歯根はMB根、DB根、P根の3根。そしてそれぞれの歯根の中に1つずつ根管が通っているという風に教わります。たまにMB根の中に2本の根管が通っていることがあり一本をMB、もう一方をMB2やMB’なんて呼んだりします。

 

というのが、学校で教わる知識です。

しかしながら、歯内療法の専門医の先生方からは、かなりの頻度でMB2は存在するという意見が多いです。

近年は医療機器の進歩が目覚ましく、CTやマイクロスコープが導入されている歯科医院が珍しくなくなってきました。その結果、今まで診査できなかったもの、見えていなかったものが認識できるようになってきました。

そういった現代医療の進歩によって、近年では信頼にあたる論文で、MB2の出現率は70%~90%ともいわれています。肉眼で治療をしていた時代は、たまにしか見つけられないものだったかもしれませんが、そういった文献がある以上、今はどこかにあるはずと疑って探しながら、治療していくことが必要ですし、肉眼の情報に頼らず、CTやマイクロスコープを併用することが必須だと言えます。

 

治療後の違和感が続いたり、神経を取ったはずなのに治療後にしみたり。MB2の見落としが、そんな難治性の症例の原因になっていることも少なくありません。

 

そんなMB2ですが、様々な出現パターンがあるといわれています。まずはその解剖学的なバリエーションを頭に入れ、実際の臨床とつなげていくことが重要です。

ここまでは座学の内容です。

ここからは、先ほども話に出たリアル模型を使った実習です。

模型も大事なのですが、本日の目玉は、NiTiロータリーファイルです。ヤマダエンドでは基本的にステンレスのKファイルを使用することはほとんどなく、これまでのセミナーでもNiTiファイルを用いて実習をおこなってきました。

じゃあ今回も同じじゃんと思ったそこのあなた!

ちがうんです。

 

これまではすべてのNiTiファイルを手用ファイルとして扱いアプローチしてきたのがヤマダエンドでのやり方でしたが、アドバンスではAIモーターと呼ばれるエンジンとロータリーファイルを用いた根管拡大・形成を学びます。

NiTiファイルの特徴をざっくり説明すると、柔らかくて、しなやかという点です。もともと根管は曲がりくねっていて、従来のKファイルやHファイルでは、途中でレッジやジップを作ったり、最悪穴をあけてしまったり、根管破壊を容易に引き起こしてしまうという問題がありました。根管を追従し、根管の破壊を最小限に留めてくれるNiTiファイルの登場は、歯内療法の分野において革命と言っても過言ではありません。

しかしながら、NiTiファイルには欠点もあります。それは、切削効率の悪さです。

ステンレス製のKファイルと比較して、NiTiは柔らかい材質です。ということは、同じようにハンドファイルとして用いた際に、削れにくいというデメリットがあります。根管に対してダメージを最小限に留めた治療ができる代わりに、時間がかかってしまうのです。実際に使用されたことがある先生方ならお分かりかもしれませんが、手用のNiTiは削れにくいし、手も疲れます。

そこでその欠点を補うために誕生したのが、エンジンを用いたNiTiロータリーファイルです。削る原動力を機械の力にお任せしようと考えたのです。思惑通り、処置時間は大幅に軽減され、むしろKファイルよりも切削効率がよくなりました。

 

しかしながら、ここでもう一つの欠点が誕生しました。

それは、折れやすい。という点です。

これまでは、手の力でファイリングを行ってきたので、ファイルにかかる応力もたかが知れていましたが、エンジンを用いるようになったことで、ファイルに大きな応力がかかって、ファイルの破折が増えました。

根管内で、ファイルが破折してしまうと、除去するのが非常に面倒です。時間短縮するためにロータリーファイルを使ったのに、ファイルが折れたせいで、余計に時間がかかる羽目になったなんて経験をしたことがある方も少なくないのでは、ないでしょうか。

 

ただ、これは、不適切なファイル操作に起因するものがほとんどです。無理に力をかけたり、耐用上限回数を超えて器具を使用したり、、、

今回のセミナーでは、そんなロータリーファイルを折らずに安全に使っていく方法について、レクチャーしていただきました。

確かに、全然折れない!それに、折れる理屈がわかっていて、今後はそれに気を付けながら器具を使っていけば怖くないなという感覚になることができました。

 

今回も非常に学びの多い研修会になりました。

また次回がたのしみです!

 

 

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

また、近いうちにお会いしましょう!

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