歯科基礎知識のブログ

インプラントと喫煙の関係について

2012年06月23日

インプラントと喫煙の関係について

 

今回皆さんにお伝えするのは、インプラントと喫煙の関係についてです。

インプラント手術の失敗が度々マスコミで取り上げられていますが、その背景には喫煙が多く関係しているといっても過言ではありません。では、なぜ喫煙者がインプラントと関わりがあるかご説明していきましょう。

喫煙者のインプラント失敗率は研究によって様々ですが、タバコを吸っていない人に比べて3.7倍も失敗するという結果や、失敗率が10パーセント高まるというデータがあります。その原因についていくつかに分けてご説明していきます。

 

まずは始めに、インプラントとはどの様なもので、どういった処置をするかご説明します。

 


キャプチャ1.JPG歯を抜いた後、傷口と骨の治りを4カ月ほど待ちます。4ヶ月後ようやく手術が出来ます。
まず、1回目は歯茎を開きインプラントを埋めていきます。

 

キャプチャ2.JPGインプラントを埋めたら、歯茎を戻します。インプラントと新しい骨がくっつくまで待ちます。上顎で約4カ月、下顎で約3カ月待ちます。

 

 
キャプチャ8.JPGその後、歯茎を開けてインプラント部に、型取り用の装置を取り付けます。型取りをした後に蓋をします。この時前歯であれば仮の歯を入れます。

キャプチャ5.JPGその後かぶせ歯を入れてようやく終了です。

 

 

御覧の通り手術は、骨と歯茎に傷が出来ます。そこに大きく喫煙が関係してきます。大きく6つに分けてご説明していきます。

   1.  血流阻害
   みなさんもご存じ、タバコにはニコチンが含まれています。ニコチンは歯肉の血流を悪くします。そのため、ニコチンで歯茎が黒くなってしまう方がいるほど。血流が悪いということはインプラントを支える骨や歯肉に酸素や栄養が行き渡らず、抵抗力が下がり細菌に感染しやすくなります。

 

   2.  酸素供給阻害
   タバコによって発生する一酸化酸素によって、インプラントを支え る骨や歯肉に酸素や栄養が行き渡らず、細菌に対する抵抗力が弱まります。また感染の主な細菌は酸素がない条件下で繁殖しやすい細菌のため、より感染を助長してしまいます。

 

   3.  新しい組織を作る細胞の増殖を抑制
   タバコはインプラントを支える歯肉の回復に必要な細胞の増殖を妨げる働きがあります。またインプラントに付着する骨の新生も妨げます。

 

   4.  白血球の活動を抑制
   白血球は細菌と戦い、退治する役目を持っているのですが、タバコは白血球の機能を低下させる作用があります。その結果細菌が繁殖し、感染しやすくなります。

 

   5.  歯肉の硬化
   ニコチンや一酸化炭素によって、歯肉が線維化し硬くゴツゴツしてきます。そのためインプラントを支える歯肉が感染していても、表面が腫れにくく炎症が現れず、気づきにくいです。そのため発見したがときには、手遅れとなることもあります。

 

   6.  唾液の減少
   唾液はタバコに含まれる有害物質を中和したり、細菌の増殖を抑える働きがあります。タバコによって唾液が減少すると細菌感染や有害物質に汚染されやすくなります。

 

 

これらについては、インプラントだけに言えることではありません。歯周病にも喫煙は大きく関係してきます。楽しく食事するためにも、友人と楽しく会話するためにも、自身の健康を保つためにも、歯はなくてはならないものです。インプラントは1本何十万円もします。一本の歯といえども、その一本ずつがお口の中ではとても大切です。ご自身の健康を保つために是非、禁煙をお勧めいたします。

 

 

PageTop